生命の樹 第2セフィラ コクマー(Chokhmah)【知恵・天王星】
カバラと生命の樹は密接に繋がっています。
それは人間の精神と肉体のように。
精神は目に見えないが、肉体は目に見える。
カバラの概念は目に見えないが、生命の樹という図形を通して見ることができる。
知恵は形にするエネルギー
本を読むことだけが勉強ではありません。
今、生きていることがカバラの学び。
全ての事柄、出来事が何らかの学びに繋がっています。
10個のセフィラが22の小径で繋がっているように。
「人間もまた小宇宙である」
宇宙という概念も全てが目にできているわけではありません。
しかし夜空を見上げれば星や月という形で見ることが可能なものもあります。
見える事だけが全てではない。
想像力を働かせてみよう。
その先にあるものは何だろう?
それに繋がっているものは何だろう?
他人の言葉を鵜呑みにしないで自分の頭で考えてみよう。
そこから知恵という新しいエネルギーが生まれるはず。
きらめく星や神秘的に満ち欠けする月。
自分の目で確かめてみよう。
宇宙の一部である自分はその光を見て何を感じ、何を想うのだろう。
生命の樹右上部にあるセフィラ「コクマー」
生命の樹のコクマーには「知恵」という言葉が割り当てられています。
物事の道理や筋道を立て正しく判断する心。
物事を適切に判断して処理する能力。
それは学問的知識や頭の良さではありません。人生経験や完成された人格によって得られたもの。人生の目的や物事の根本にかかわる深い知識や叡智をあらわしています。
第2セフィラ「コクマー」の天使 ラツィエル
コクマーには「大天使ラツィエル」が割り当てられています。
「神の神秘」と言われ、神の玉座の傍らで神の言葉を全て見聞きし[宇宙の創造][秘密、叡智]を理解していたとされています。
神の言葉を記録していたため「神の記録天使」とも言われています。
神と言葉や宇宙の秘密を記した書を「Sefer Rasiel(セファー・ラジエール)」といい「ラジエルの書」と呼ばれています。
その書物からラツィエルは別名「大天使ラジエル」とも呼ばれています。
知恵を得るには、まずインプットをしなければなりません。
それは知識であり経験です。
まずは【聴く】ことから。
「聞く」は意識しなくても自然と耳に入る声や音のこと。
「聴く」は心を集中させてしっかりと耳に入れる。傾聴する。ということ。
話しを聴くことは、相手を尊重しているということ。
興味を持つということ。
広い心、深い愛情で話しを【聴く】
- 聴くことは優しさ。
- 聴くことは愛情。
それはその言葉を受け取れる知識と懐の深さや強さがあってのこと。
「まずは素直に耳を傾けなさい」
そう大天使ラツィエルが示しているようです。
第2セフィラ「コクマー」と生命の樹カウンセリング
生命の樹カウンセリングを行う時の第2セフィラ「コクマー」は
- 金銭
- 所有
をあらわします。
お金との関りかた、捉え方などを示しています。
第2セフィラ「コクマー」と願望実現の生命の樹ワーク
願望実現の生命の樹ワークを行う時は願い事やワークの「フォーカスするポイント」を書きます。
人は日々思っている事、考えている事に向かって進みます。
そして見当はずれなことを努力していても願いは叶いません。
「何を、どんな課題をクリアしたら叶うのか?」
俯瞰してみたり、色々な角度から考えて本質を見誤らないようにすることは大切なことなのです。
★参考文献
生命の樹×占星術 のコクマーとは?
コクマーは惑星では「天王星」を割り当てられています。
占星術における「天王星」とは
[天王星]は、[木星][土星]に次いで太陽系で3番目に大きな天体です。
[天王星]と[海王星]の大きさはほぼ同じなので【兄弟星】と言われることもあります。
どちらも【巨大な氷の惑星】なので、青い色をしているそうです。
また、これは意外と知られていないのですが[天王星]と[海王星]にも[土星]のような【輪っか】があります。
そして何と言っても、[天王星]の最大の特徴は、横倒しになって自転していることであり【個性の星】だと言われることとリンクしています。
[天王星]が発見された18世紀は【革命の世紀】と呼ばれ
◆アメリカ独立戦争(1775年ー1783年)
◆フランス市民革命(1789年ー1799年)
◆イギリス産業革命(18世紀中頃ー19世紀初頭)
などが起こりました。
この歴史的背景が、[天王星]が【革命の星】と呼ばれる所以です。
「古いもの」を破壊して、「新しいもの」を創り出す。
「ルール・制限」からの「解放・独立」を目指す。
[土星=山羊座]が創り上げた世界を破壊し、新しい世界にリニューアルするのが[天王星=水瓶座]なのです。
天王星とコクマー
天王星とは、
- 独立・転換・革命
- 論理的
- 科学
- 天才・風変り・意外性
- 予測不可能
- 解放と自由
- ハプニング・アクシデント
- オリジナリティ
- 常識に囚われない
などをあらわします。
天王星、海王星、冥王星、など土星外天体をトランスサタニアンと呼びます。
これらの3天体の影響は個人のコントロールが出来ない無意識に強く作用し、人の潜在意識に強く働きかけます。
その中の天王星は「アクシデントと奇跡」のどちらにも関係しています。
土星の作り出した制限や垣根を超越し、客観的な価値観に生きようとする天体です。
占星術(天王星)でも生命の樹(コクマー)でも【深さ】を感じます。
目先のことや上っ面のことを鵜呑みにするのではなく本質を考え見抜く。
まずはきちんと理解し身につける。そして人生の大海原に出航する。
そんな慎重さと大胆さを両方兼ね備えているように感じます。
セフィラは1つで成り立っているわけではありません。
1つだけの意味では片手落ち。10個あるからこそ成り立つもの。
その場の気分や勢いで飛び出しても、迷子になってしまいます。
まずは生きるため。ゴールにたどり着くため。
そのための知識や知恵を得ることは必要不可欠。
驕ることなく人の話しに耳を傾け情報収集する。
そこには相手への尊敬と感謝がなければ成り立ちません。
自らが先駆者となり道を切り開いていく根底には夢や希望だけではなく、人に対しての深い愛情があるはずです。
生命の樹×数秘術 のコクマーとは?
セフィロトの樹では、これから生まれ出るもの、原点や知恵を示しています。
調和やバランス、注意深さを示している「2」は母性や女性性と強いかかわりがある数なのです。
人間の原点である奥深い部分に秘められた知性をあらわしているのです。
そして同時に「2」は人間の真の知性の発露といえる思いやりや同情心、適応を
あらわしているものなのです。
浅野八郎著『「カバラ」占いの書』より抜粋
2番目のセフィラ コクマー
数字で見た「2」は協調性や受容性をあらわします。
[自分と相手]など相手との関わりがイメージされる数です。
女性の数、母性の数とも言われ、
[人付き合い][調和][協力][理解力][辛抱][忍耐][愛情][優しさ][融合]
という言葉が当てはまります。
受容的であり平和を望む柔らかなエネルギーの数です。
コクマーの知恵は優しさから成り立っているもの。
相手の気持ちを、言葉を、受け取ろうとする真っすぐな優しさ。
包みこむような強くて深い母親のような愛情。
知恵がなければ大切な人を守ることができないかもしれないのです。
三本の柱の中のコクマーの意味とは?
左側の峻厳の柱、右側の慈悲の柱、中央の均衡の柱。
コクマーは右側の慈悲の柱の一番上に鎮座しています。
慈悲の柱が意味するのは「男性性・能動的な力」です。
第2セフィラ「コクマー」と第3セフィラ「ビナー」はそれぞれ[陰と陰][男性原理と女性原理][積極性と消極性]などセットとしてあらわされることが多いです。
至高の父と呼ばれるコクマー。
強さや絶対の安心感の先にあるのは繊細さ。
自分の弱さを認めているからこそ知恵を蓄える。
優しいからこそ何度でも立ち上がれる。
守る人がいるから強くなれる。
自分のためだけじゃない。
誰かのため。好きな人のため。
知恵という愛情を注ぎ続ける。
コクマーの知恵とは?
コクマーの「知恵」とは未来へ進むための愛情なのではないでしょうか。
人は誰しも迷う時、不安になる時はあります。
この道でいいのだろうか?
このままでいいのだろうか?
そんな時に知識や知恵、経験があれば一つの指針になります。
また、親身に聴いてくれる人がいたらどんなに力強いでしょう。
聞くのに知識や知恵は必要ありませんが、
聴くのであれば知識や知恵は必要です。
本心なのか?
逃げなのか?
勘、感覚、インスピレーションに頼るとしても根底に知識や知恵があってのこと。
不安からくる「逃げ」に惑わされないように。
まだ見ぬ未来に進むために。
温かく包み込むような美しさがイメージされます。
★当記事及び、当サイトの参考文献一覧です
いつも笑顔でいられますように
笑顔の樹☆Tomoko