生命の樹 第1セフィラ ケテル(keter)【王冠・海王星】
カバラを示す表現方法は様々です。
五感を通じてどのように受け取り、どのように解釈するのか。
生命の樹も【ゆだねる部分】【余白の部分】があるからこそ、沢山の人が興味を持つよう設計されているように思います。
「これは何だろう?」という疑問は進化や発展に繋がります。
上に在るものは下に在り、内に在るものは外に在る。
今、生きている事がカバラの学びであり、心の在り方がカバラそのもの。
[どの道を進むのか]は大事ですが[どう進むのか]も大事。
人の数だけ未来へ進む道はあります。
目に見えることは、心の内を映す鏡。
「人間もまた小宇宙である」
1人だけど1人じゃない。
私達もまた宇宙の一部。
私達そのものが宇宙そのもの。とも言えます。
きらめく夜空を眺めながら。
儚げな星を見つめながら。
自分自身を重ねた時に何を感じ、何を想うのだろう。
生命の樹最上部にあるセフィラ「ケテル」
生命の樹のケテルには「王冠」という言葉が割り当てられています。
王位の象徴として戴く冠である王冠。
生命の樹の頂点に位置し思考や創造を司る王としての意味。
トップに君臨するものとしての自信・志・栄光・統率力。
そんな権威の象徴とされているのが王冠です。
第1セフィラ「ケテル」の天使 メタトロン
ケテルには「大天使メタトロン」が割り当てられています。
「玉座に侍る(はべる)者」とされ、神の直近で仕えることが許されたとても高位な天使です。
大天使ミカエルよりも強力と言われ、「神の代理人」「小YHWH」(神=ヘブライの神であるYHWH/ヤハウェ)と呼ばれることもあります。
特筆すべきは元々は人間でありながら天使になったところです。
人間の頃は予言者エノクという名前で学者でした。博識だったこともあり、天使になってからも知識や記録を司り「契約の天使」「天の書記」とも言われていました。
天界から炎の柱で人々を導いたことから「炎の柱」と表され、今も神聖な場所で使う炎はメタトロンが天界へ導く架け橋にしているとされています。
「知らない」ことからの不安は知識を得ることにより解消します。
「人間は考える葦である」
フランスの思想家 B.パスカルの「パンセ」の中の言葉の訳です。
人間は自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。
しかしそれは考える葦である。
自然界において人間は弱い生物ですが【思考する存在】としての人間の本質を表現した言葉です。
弱い人間も思考することにより、知恵を発揮し強くなることができます。
学ぶこと、勉強することに終わりはありません。
最後を迎えるその日まで大天使メタトロンと共に。
第1セフィラ「ケテル」と生命の樹カウンセリング
生命の樹カウンセリングを行う時の第1セフィラ「ケテル」は
- 自分自身
- 魂の使命
をあらわします。
使命、目的、人生の方向性や指針を紐解くヒントを示しています。
自分が最も大事に思うことです。
第1セフィラ「ケテル」と願望実現の生命の樹ワーク
願望実現の生命の樹ワークを行う時は、願い事やワークの「欲しい気持ち」を書きます。願望実現の生命の樹を創る時に一番初めに書き入れるセフィラです。
「最終的にどういう気持ちになりたいのか?」
気持ちを言語化することにより自分の内側を意識することができます。
それにより自分の内側とより繋がることができるのです。
心から願望実現したいと思うことが達成への重要な一歩なのです。
★参考文献
生命の樹×占星術 のケテルとは?
ケテルは惑星では「海王星」を割り当てられています。
占星術における「海王星」とは
海王星の年齢域は85歳~
理想、夢、ビジョン、潜在意識 幻想、忘我、トランス意識、曖昧さ
いわゆるボケが始まったり(忘我)幼児のような行動性(無意識)に戻っていく時期です。
現実感覚が薄くなり、現実と夢の境界線が曖昧になります。
夢見がちで、見えないものが見えたりするかもしれません。
神秘の世界です。
海王星とケテル
海王星とは、
- 神秘性・オカルト・占い
- 空想的なもの・非現実的
- ビジョン・夢・先見性
- 芸術・映像
- 鬱・陶酔・妄想
- お酒・ドラッグ・バブル
- 迷い・ボケる
- 宗教
- 詐欺
- この世の目に見えないもの
などをあらわします。
形として実態のないものをあらわし、この世の目に見えないもの(見えないが、その存在はとても影響があり価値が高いもの)を総括しています。
金星や木星もよく似た象意がありますが、より高次元で個人の意識ではコントロールできない範囲で作用します。コントロールできないので、起きる影響は受動的に受け取る以外に手立てがありません。
社会的なレベルにおいて海王星は集団の夢をあらわします。
占星術(海王星)でも生命の樹(ケテル)でも【見えないもの】を意味しています。
見えないからと言って無いわけではありません。
無いことにはできません。
もうそこには在るのだから。
遥か彼方にあるのではなく身近に、目の前に、そして自分の中に。
揺れ動くその何かを捉えるには向き合うしかありません。
真っ直ぐに。
怖がらずに。
目を逸らさずに。
セフィラは1つで成り立っているわけではありません。
1つだけの意味では片手落ち。10個あるからこそ成り立つもの。
見えない何かを捉えるのは終わりではなく始まり。
ゆらゆらとうごめく羊水から生まれたように。
温もりと安心と心地よい場所からは、冒険に出なくてはなりません。
見えない何かは、知恵や理解、優しさや厳しさを使う上に必要なもの。
無くてはならないもの。
人生という道のりをどう歩んでいくのか。
自分の中の気持ちが反映される道のりになるはずです。
生命の樹×数秘術 のケテルとは?
セフィロトの樹では、最高のもの、神の意思をあらわしているもので、他の数の上に君臨し、支配する力を持っている数です。
「1」は人が直立する姿をあらわしています。
古代の数字も、中国や日本の漢数字を除くと人が立つ姿のように垂直な線で描かれていることが多いです。
心理学者のカール・グスタフ・ユングは「1」は調和を象徴し、独立するものや混乱するものを統合する姿をあらわしていると言っています。
浅野八郎著『「カバラ」占いの書』より抜粋
1番目のセフィラ ケテル
数字で見た「1」はすべての始まりであり最高をあらわしています。
1人で立ち上がる姿が独立心を物語っているようです。
[中心][独立][始まり][行動力][指導力]という言葉が当てはめられます。
それは唯一無二の存在をイメージさせ、強く大きなパワーや熱いエネルギーを感じさせる数です。
ケテルの王冠は熱い心や大きな強さを持ったリーダー。
未開の地でも先陣をきり、皆の道標となるよう進む勇気。
そこには愛や優しさがたっぷりと詰まっています。
自分の頭で考えて、自らの足を使って行動する。
考えるだけでなく行動する大切さを示しているようです。
三本の柱の中のケテルの意味とは?
左側の峻厳の柱、右側の慈悲の柱、中央の均衡の柱。
ケテルは中央の均衡の柱の一番上、生命の樹の頂上に鎮座しています。
均衡の柱が意味するのは「バランス」。
「峻厳の柱」と「慈悲の柱」に挟まれた「均衡の柱」。
- 女性性と男性性
- 受動的な力と能動的な力
- 厳しさと慈しみ
そして、
- 惑星と地上
その間に入りバランスをとる。
均衡とは、ゆるぎない基礎と本質を見失わない心の上に成り立つもの。
それを無意識に感じ行えること。
ケテルは生命の樹の頂上、思考し創造する頭の位置に在ります。
- 全てを統括し導く力
- 愛するからこその厳しさ
- 成長させるための冷たさ
王冠はそこにあるからこそ意味がある。
気高く君臨する様は明日への希望と勇気を湧き上がらせる。
それは仲間がいるから、愛する人がいるからこそ湧き上がる力。
心はいつも寄り添っている。
ケテルの王冠とは?
ケテルの「王冠」はまだ見ぬ未来への希望を感じさせます。
今は、
何も無い。
何も持っていない。
何者でもない。
ないないづくしかもしれない。
しかしそれは【今は】であって【これから】は違う。
自分で選択して進めばいい。
想う未来。
在りたい未来。
在りたい自分。
進もうとする未来への道のりは山あり谷あり色々なことがある。
そんな時こそ心に王冠を置いておきたい。
どんなことがあっても自分を忘れない。
歩み始めた時の気持ちを忘れない。
私は私をみくびらない。
私は私を信じ続ける。
気持ちや想いがあるからこそ歩み続けられる。
凛として咲く花のような美しさがイメージされます。
★当記事及び、当サイトの参考文献一覧です
いつも笑顔でいられますように
笑顔の樹☆Tomoko